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日記の始まり
これから僕が話すことは、本当にあったことだ。僕が本当に出会った、不思議な少女との思い出。嘘みたいな出会いで、嘘みたいな時間を一緒に過ごした、僕にとってかけがえのない宝物だ。
でも、そんな時間だって長くは続かない。それは最初からわかっていた。もう君とは一緒にいられない。僕がいなくなっても、君はずっと生きて欲しい。大切な人がいなくなるのが辛いなら、僕のことなんて忘れていいから。だから、どうか生きて欲しい。
これは、僕の最後の日記のようなもの。君との思い出をたくさん詰め込んで、君のことを忘れないようにするための日記。君が僕のことを忘れても、僕は君のことをずっと覚えていたいから。
君との時間を振り返ると、全部嘘みたいな話だなって思う。でも、君という存在は本当だし、君と出会ったことも本当、君と過ごした時間も本当なんだ。
さあ、ここからが僕の日記の始まり。
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