俺とあいつと最後の一個

４．あいつのことが知りたい

　昼休みを告げるチャイムが鳴った。
「購買行ってくる」
　俺は鞄から財布を出し、白鳥と天野にそう告げた。

「今日は何狙うの？」
「カツサンドだ」
「超人気のやつじゃんか。買えるかぁ？」

　さくさくの衣に香ばしいソースがしみこんだカツと、キャベツの千切りが挟まったシンプルなカツサンドは確かに人気がある。
「昨日、エレテス引き当てられた今の俺の運なら、いける……！」
　二人に見送られながら俺は購買に向かった。