最後の審判

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閻魔様の目を真っ直ぐ見る。 閻魔様も、私と目を合わせながら口を開く。 「いかにも、俺が閻魔だ」 まさか、私の心を読まれているのか。 隠し事をしようとしても、これでは出来ない。 「その通り、隠し事をしようとしても無駄だ。本来なら生前の経緯を見て、天国か地獄かを決めるのだが、面倒になったから今はルーレットで決めている」 「はあ?」 今、ルーレットで決めるって言いました? ということは、良い行いをしていても全く意味がなくて、運で決まるってこと? 「そういうことだ。では、ルーレットスタート!」 いつの間にか巨大ルーレットが現れ、閻魔様はノリノリでルーレットを回した。 こうなったら神に祈るしかない。 神様!どうか!良い行いをしてきた私に!天国行きを! 勢いよく回っていたルーレットの回転が、緩やかになっていく。
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