ボクの最初で最後の霊体験

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だから肝試しの話って言いますか、お誘いはあっても行く気にならないし、そもそも霊感君が止める。 彼女さんはイチャつきたいからか不満顔でしたし、トラック君としては霊感君の霊感が本当か試して見たかったんでしょうね。 ええ、肝試しをやろうと言い出したのはトラック君です。 トラック君、彼女と別れたばかりでしたから、霊感君に恥かかせたかったのかも知れませんね。 ベタ惚れ彼女との仲裂きたかったのだろうと思いますよ。トラック君、別れた彼女に惚れていただけに腹いせに提案したのでしょうね。 こないだ走った林道に廃墟があるって。 もちろん『出る』って噂も添えてです。 「遊びじゃないだろ」 「なんだよ、イイじゃん」 それから酔っ払った赤い目で、ボクを引き込もうと絡まれたのは迷惑でしたよ。 トラック君、昔からそうした我儘な部分ありましたから。多分、彼女と別れたのも性格でしょうね。 で、どうした話の綾だったか、トラック君は自分一人で行くってなっちゃって。 「飲酒運転はダメだよ」 そう言う彼女さん無視して、同じこと言ったボクの事は思いっきり突き飛ばして一人で行っちゃったんですよ。 こっちもお酒飲んでるから、そう簡単に追いかける訳にも行かないし、そもそも廃墟のある林道がどこかも聞いていなかったから追いかけれない。 この時ですね。霊感君が不思議能力を見せてくれたのは。 「タクシー呼んで追いかけるぞ」 「場所わからないよ」 当然の反論も無視して霊感君、タクシー呼んだんですよね。 で、来た運転手さんにサッと場所の指示。 なんで分かるのって疑問よりも、霊感君の能力に触れて興奮したボクはサイフとかつかんで一緒に乗り込みました。 もっと不思議なものが視えるかも知れないって気持ちの方が大きかったんです
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