毎朝私はあなたのために卵を焼く

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 結局ビーフシチューは次の日の朝に作った。仕事から帰ってからだと煮込み時間が足りないから、早起きして。  二日続けて早く起きたから、何だか眠い。 「……だよね」 「えっ、あ、ごめん。何だっけ?」  晩御飯の片付けを終えてから、ユメさんのブログで翌日分のレシピを確認していた私は慌てて聞き直す。  亮君は鈍い光を放つ視線をこちら送ってきてから、ぷいと私に背中を向ける。 「もう良いよ」 「……ごめん」
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