座敷童子とわたし

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座敷童子とわたし

わたし座敷童子が見えるんだよ。なんてクラスメイトには言えない。だって、そんなことを言うとみんなに笑われてしまうと思うから。 だけど、座敷童子は見えるし本当にいるのだ。そうなのだ、わたしには座敷童子が見える。 おばあちゃんの家に『開かずの間』と呼んでいる部屋がある。普段使わない部屋で開けることを禁じられているわけではないけれど、わたしはそう呼んでいた。 その部屋『開かずの間』の掃除をおばあちゃんに頼まれたあの日わたしは座敷童子と出会った。 数年使っていないとおばあちゃんから聞いたのでわたしはドキドキした。 だって、お化けとか出ると怖いしそれに虫が住んでいたら嫌だなと思ったのだ。 わたしは勇気を出して『開かずの間』の引き戸をどうかお化けや虫が出ませんようにと祈りながらガラガラと開けた。 すると、部屋の中に居たのはお化けでもないし虫でもなかったのだ。 だけど、わたしはあまりにもびっくりして手に持っていた掃除道具を落っことしてしまった。 だって、『開かずの間』に居たのは……。
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