20世紀最後のジンカイト

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1999年7月。20世紀が間もなく終わる頃。地球が炎に覆われ、人類は絶滅した。 そのような時、炎の中で、1つの心がつぶやいた。 「今度生まれ変わる時、自分は平凡でもいい、みんなが安心できる世の中になっていてほしい」 そのあと、炎がひいていき、やがてなくなり、そして地球上が再生を始めた。人類も、建物も、動植物も、海も山も、そのいずれかもが元通りになっていった。 それから人々は、これまで何事もなかったかのように、活動を続けていった。 かつての組織が建造していた建物の中にあった炎は、大いなる願いをかなえる効果がある物であった。かの女ボスは、地球を征服しようと考え、その炎を製造する計画を立て実行した。そしてそれが完成した頃にはしかし、組織は勇者達に追い詰められ壊滅していった。それならばと、地球征服がかなわなかった代わりに、全人類を滅ぼそうと、炎の中で念じた。 だが、炎は近くにいた別の人物の願いをかなえることとなった。しかしこのことを知る者は、生存者の中では1人もいなかった。 そして20世紀が終わり、新たに21世紀が始まった。 それからしばらくたった頃。 1人の赤ん坊が誕生した。 「今、私の心の中でジンカイトという言葉がひらめいた。それならば、名前はこれにするがいい」 21世紀最初のジンカイトである。 やがて子供は成長し、高校生となった。 「八十亀ちゃんかんさつにっき」の男主人公、陣界斗の物語はこうして始まった。 しかし、前世からの2人の家来を引き連れた女ボスにいたぶられるという運命にはあらがえないのであろうか。 ―――終わり――― この小説は二次創作です。 ここに出てくる実在の作品の作者には問い合わせないで下さい。
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