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「ジンカイトのやつ、裏切りおって。まあいい。ここへ乗り込んできたら、全員総出でかかれ」
女ボスは家来達に命じた。
一方、勇者達3人は、敵の本部の入り口の所まで来た。
「ようし、いくぞ」
勇者2号の掛け声と共に、3人は基地に乗り込んでいった。
そして、3人の勇者達と組織の戦闘員達との戦いが始まった。
勇者1号は腕の銃で攻撃していき、2号は剣で敵を斬り続け、3号は落ちていた機関銃のような武器を拾って撃っていった。
3人の勢いは全く衰えず、組織の戦闘員達は次々と倒れていった。そして女ボスは自分1人だけになり、追い詰められていった。
「ようし、覚悟しろよ」
勇者2号が相手に向かって叫んだ。
「ここで倒さなければだめだよ」
勇者3号も叫ぶ。
女ボスは逃げ出した。そして敵に背を向けて走っていく。1号と3号からの銃撃を何とかかわしながら。
と、その時、女ボスが壁に手を当てたと思った瞬間、その姿が見えなくなった。
「隠し扉から抜けただけだ」
勇者2号が同じように壁を押すと、扉が開いた。向こうは屋外であった。女ボスは遠くへ走っている。
その向こうに、三角形の建物が見えた。
「あそこに入ったら大変だ」
勇者3号が叫ぶ。3人は必死に追いかけていく。
そして女ボスは建物の中に入っていった。
と、そのあとすぐ、建物が炎に覆われていった。そしてそれはだんだんと大きくなっていった。
「ああ遅かったか。あの炎はどんどん膨らんでいって、いずれは地球を覆ってしまうんだ」
「な、何だって?そうかあれが敵の最終手段だったということね。全人類を皆殺しにするという」
あまり話さない勇者1号が説明した。
「ああだめだったか。1999年7月、あの予言通りになるんだ」
「いや、まだあきらめてはいけない。みんな、まだあの手がある」
「ああそそうね」
「え、何?」
「3号、いやジンカイト、これは3人が心を1つにしてできる技だ。今おれ達は3人いる。君はこれから起きることに同調し続けていてくれ」
そして3人が体を寄せ合う。すると、全員が炎に覆われ、それが大きくなっていき、敵の炎にあらがえるほどになっていった。
そのあと2つの炎は互いにぶつけ合いながら戦闘していった。それぞれの炎が膨れていきながら。
長時間その状態が続いていった。しかし・・・敵の方がやや優勢となっていった。そして更に肥大になっていく。
「地球が破壊の力で満たされるわ」
「もう、ぼくたちには押さえられない」
勇者達の心がそう感じた。
そして、破壊の炎は地球全土を覆っていった。
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