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スクールバスが行ってしまって真由がいなくなると香奈枝はひとりきりだ。
医療現場が落ち着きを取り戻したら夫も帰ってくるようになるのだろうが、まだしばらくはかかりそうだという。
ココアが遊ぶ姿や窓際で日向ぼっこする姿を眺めながら家事をしていたが、一人だとあっという間に終わってしまう。
香奈枝は家事以外何もしなくていい時間がひどく退屈に思えてきて、何かすることがないかと探してみたが何もない。
仕事をしていたころが懐かしい。
あの頃は仕事と家事と育児に手いっぱいで趣味はすべてお預けになっていた。
今は時間はあるが、国から与えられたお金だけでは趣味に生きるのはさすがに難しい。
真由も大きくなったらやりたいことが出てくるだろうし仕事を再開するのもいいかもしれない。
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