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絢香は、なんとか和やかな雰囲気でいられるように話しながらお茶を飲んでいたのだが、再び父親が昔の友人の話をし始めた。
もう50年くらい前の話だったこともあって兄はまたもや怒って「そんなに話したいなら早く死んじまえよ!」と怒鳴ったのだ。
絢香の目からしても父親は悲しげな顔をした。
すぐ忘れるにしてもどんよりした気持ちになった。
毎日、おかしな話を聞いている方も大変だろう。
そう言い聞かせて気持ちを切り替える。
10分で忘れてしまうことにむしろ感謝したい気持ちになった。
それでも義姉の話では兄はよく面倒をみているんだそうだ。
実の親子だからついついキツくなるのだろうと教えてくれたことが救いだった。
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