第2話「光」

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【獣たちよ…】 「はっ?!」 直接頭の中に声がひびいた。 【人間は人間を殺す道具で今、全て滅びました】 「……」 人間が…滅びた? 【獣達よ。 今からあなた達にヒトの姿を与えます】 「ヒトの姿…?」 【失われた部位が有るものは治しましょう。 古き傷も癒やしましょう。 そして、空腹をなくしましょう。 知恵を与えましょう】 「!!」 なんだ?! 俺の前脚が…タカナシに食い千切られたところから感覚のある「モノ」がまるで植物のように生えた。 【ヒトの姿と満たれた腹と知恵を与えた引き換えに、 ワタシはあなた達から生殖能力を奪います。 オスとメスには平等に性殖器を与えます】 「う…」 ケツの方から何か生暖かい感じがした。 【最後に、あなた達に 不老不死の命を与えます。 傷付けばそれはすぐに癒され、たとえ切り離されても根元からすぐに復元されるようにします】 「ふろ…」 「不老不死。死なないし、老いないって事だね」 「モリ…ナガ?」 光が薄れ、俺の前脚の間にあるモリナガの体が熱く、大きくなっていく。 「な、なんだ?! モリナガ!! どうなってんだ?! 教えてくれ兄貴!!」
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