夢の中の神様1

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夢の中の神様1

ある時、俺(山口 啓介)は死んだらしい。 と言ってもどうやって 死んだか覚えていない。 気づいたら、天界と言われるところに 神様と名乗る幼女と2人きり 状況が飲み込めず、ぼーとしていたら 「お主、ろくな生活してない上に あんな死に方したのに よく平然としておられるの〜。」 とおじいさん口調で言われた。 「死んだ実感がないからですかね。」 「ところで死んだ時の記憶がないんですが… 俺、どうやって死んだんですか?」 「え?お主、死んだことにすら気づいていなかったんか?哀れすぎて 何も言えないではないか…」 言葉どおりの哀れみの目で見られた。 「ところでここって天界なんですよね? なら、なぜ俺はこんなところにいるんでか?天界って言ったら死んだ人間の魂を 漂白して新しい人間に生まれ変わらせる 的なものを予想してたんですが、 なぜ、俺は神様と話をしているんですか? も、もしかして、転生させてもらえるんですか?!それはありがたいです。 自分の夢の1つが本当に叶うなんて では、お願いします。」 と言って神様の顔を見たら 呆れた顔をしていた… 「何を言ってるんじゃ? わしが天界と言っただけで そもそも、天界やら神様なんて存在せんぞ」 「え?でも…」 「そもそも、神様やら天界、悪魔 地獄そんなものお前ら人間が作り出した 空想上のものじゃろうが。 人間が空想上で作ったものが実在する わけがなかろう。 この空間をしいて言うなら夢の中じゃな。」 「夢…?じゃあ、実際には俺死んでないって こと…?良かった〜。まだ、新作ゲームろくにプレイしてなかったからまだ出来るみたいで、とりあえず一安心。」 「いや、お主が死んだのは本当じゃぞ。」 「え?でも、夢って…」 「しいて言うならって言ったじゃろうが。 人の話は最後までよく聞け馬鹿者が。」 「…結局じゃあ、俺はどうなるんだ。 ここが夢みたいなところでだけど、 俺は実際に死んでて生まれ変わりもない。 じゃあ、俺は何でこんなところに いるんだよ!死んでるならさっさと… さ…、人間が作った言葉で空想上に当たるものが全て実在しないなら、俺は…、俺は… さっきの言葉のせいで考えるのも 嫌になってくるなんなんだよ!!」 「そうじゃな、人間が 人間の作った空想上のものを 深く考えようとすると答えが導き出せずに 頭が痛くなるじゃろ。 それはなぜか分かるか? 答えは単純じゃ。 答えがないからじゃ。」 「答えがない?ならなぜ言葉として 存在はしているんだ?」 「言葉として存在しているのは 人間が作ったからじゃ。」 「…ん〜ん?分からないな〜。 あ〜!もう、頭が痛い!」 「はぁ〜。お主は勉強不足じゃな。 しかない、これからわしと ここで勉強じゃな。 徹底的に叩き込んでやるわい。 覚悟しとくのじゃぞ。」 「い、い、嫌だ〜!! 勉強なんて嫌いだ〜!」 「ただを捏ねてもしかないじゃろ。 どうせ死んどるんじゃし、今から勉強しても 無意味なのだから、精一杯やるのじゃ。」 「しかも、学校でやるような 勉強じゃないぞ。もっとファンタジー的な 勉強じゃながらそこまで嫌がる程のもの でもないと思うのじゃが。」 「ファンタジーものならいいけど… 嘘着いたら一生聞かないからな。」 「いや、そもそもお主はしんでおるから 一生も何もないぞ。」 「それを言ったらおしまいだ。 さっ、何でもいいから早く話をしてくれ。」 「分かった分かった。 ゴッホン、じゃあ、まず初めに、 時と言う言葉は知っておるな?」 「当たり前だ。」 「なら、時空神とはどんな存在じゃ。」 「え〜と、確か時を操ったり、過去改変や未来記載何かが出来る神様だろ。 後、違う説だと過去改編をしようとするものを排除しに天界から降りてきたりする 時の番人みたいな存在だった気がする。」 「まあ〜、大体正解じゃな。 人間が作った、時空神はそんな感じじゃな。 しかし、よく考えてみるのじゃ。 過去改編を例としてみよう。 例えば、現実でタイムマシンが出来て 過去に行った人間がいたとする。 その人間が何らかの形で過去を 変えたとする。 その結果何が起こると言われておる?」 「え〜と、確か元の歴史にさらに 新しい歴史が生まれて歴史が2つになるって説と元の歴史が消えて新しい歴史が 生まれるって説の2つだったかな?」 「そうじゃな。 じゃがなよく考えて見るのじゃ。 そもそも過去を変えるためにいくの だとしたら過去を変えたとしても その過去を変えたという過去も 存在するのじゃぞ。 つまり、過去を変えてもその更に外側には 過去を変えた過去も存在する。 過去を変えたのはその中のたった1つで 1番内側じゃ。 さらに言うなら、お主が言った歴史が2つになる説、あの考えで行くと過去改編を行わなかった過去も存在してしまう。 そんな、永遠に続く不安定な時というもの を操れるものが本当にいると思うか? つまり、人間が考えた空想上のものは こういった、矛盾が出来てしまう。 だから、答えがない。 だから考えても頭が痛くなるだけなのじゃ 人間は証明出来ないものを空想上のもの で片付けてしまった。 その結果が答えのない言葉だけの 存在なんじゃ。 分かったか?」 「…分かりました…、分かりましたけど、 完全に夢を壊す発言だったと 思うんですが…。」 「そりゃ〜、そうじゃろ。 そもそも、真実味のあることを そのまま言ったのじゃから。 幻想に囚われずに真面目に生きる べきじゃったなお主は。」 「心の奥底に突き刺さった気がします。」 「それなら、今後は真面目に 生きるのじゃぞ。」 「いや、遅いですって、 俺もう死んでるのに。」 「あ、あれは嘘じゃぞ。」 「え?嘘…?」 「当たり前じゃ。 死んでたらそもそも夢を見るわけなかろうが、さっさと 「起きて学校に行かないと遅刻するぞ…」 「はっ!」 ここで夢は終わっていた。 何であんな夢らしくない夢を見たのか。 よく覚えていない…。
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