6人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
あの人だと。
手際よく片して、お礼を言われて、颯爽と去っていく姿は半端じゃないぐらいかっこよかった 。
いままで、恋をしたことなかった私には
恋に落ちる材料として十分だった。
そっからは、沼るのはもう早くて
女たらしで人助けなんてしない、
そんなイメージだったけど、まるっきり変わった。
かっこいいだけじゃないんだって
それから、手伝うのを少しでも悩んでしまった自分を恥じた。
そんな、単純な理由だったけど
そっからは、伊織に夢中で、電車ではチラチラ見まくって、帰りも会えたら嬉しくて、そんな片思いを2年間してた。
でも、伊織が女の子とっかえひっかえなことは知ってて、
私が告白したところで、彼の女友達のうちの一人になることは目に見えたし
私にそんな魅力もない。
だけど他に好きな人も出来ず
好きだけど、どうすればいいんだろうとも思った。
でも、ただ電車で会えるだけでも幸せだからこのままでもいいかなとも思った。
最初のコメントを投稿しよう!