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次々と先程と同じように並んでいる人達が、
「しゅー」
という音を立てて細長い棒を飛ばしていく。
皆がやり終えると、その中の一人の白髪の男の人が、
「お嬢ちゃん」
と言って手招きしている。
私と父が建物の中に入ると、
「ちょっとやってみるかい?」
と先程の男の人に笑顔で聞かれたので、
「うん」
と私は大きな声で返事をした。
「ご迷惑じゃないですか?」
と慌てて父が聞くと、
「いいんだよ」
と男の人は言って、私に糸のついた長い棒を渡した。
両手で持っても重みがあり、
「一緒にやってみようか」
と男の人は言って、棒を立たせて私と一緒に持った。
「こっちの手でこれを持ってくれる」
と片方の手に羽根のついた棒を持ち、
「糸に引っかけてみよう」
と言われたので、羽根のついた細長い棒を糸に引っかけた。
「じゃあ、糸を引っ張ってみよう」
と男の人が言ったので、糸を引っ張ってみるがなかなか引っ張れない。
「一緒にやろうね」
と男の人が、糸を持ち引っ張ると、
「みしみし」
と音がして、糸を大きく引っ張ることが出来た。
「あの遠くにある丸い板をよく見て」
と言われたので、顔をあげて丸い板を見た。
「じゃあ、手を離してみよう」
と言われたので、私は持っていた糸と細長い棒から手を離す。
すると他の人とは違い、すぐそこに細長い棒は落ちた。
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