ヘイト

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 その日の夜、灯と栞が眠りにつくと、優貴は晴花に灯から聞いたことを伝えた。 「まいったわね、福島から来たことでイジメに遭うなんて……」  晴花はこめかみを押さえた。 「姉貴がGoサインを出してくれるなら、いつでも戦うよ」 「やめて、あんたが出てくると解決するものもしなくなる」 「じゃぁどうするんだよ?」 「まず、あたしが学校側と話すわ」 「それで解決するのか? 親に言ったことが判ったら、余計イジメられるんじゃないか?」  晴花は嫌そうに眉をひそめた。 「あんたが言う?」  その日は姉弟で深夜まで話し合ったものの結論は出ず、結局どうしたいか本人に改めて尋ねることにした。
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