0人が本棚に入れています
本棚に追加
5限終了のチャイムがなり教室の空気が一気に騒がしくなった。斜め前の席から雪菜が後ろを向いて話しかけてきた。
「数学やっと終わったね!まじで島崎なんかあるとすぐに雪菜指名してくんのうざいんだよね。悠星もそう思うよね?」
と言いながら俺の手を触ろうとするから咄嗟に手をポケットに突っ込んだ。雪菜の話に答えず俺は大芽に声をかけた。
「次、実験室か。俺トイレ行ってくるから荷物持って行ってくれ」
大芽に向かって自分のロッカーの鍵を投げた。
「はいよ」
と大芽は短く返事をしながら鍵をキャッチしていた。後ろから「え、雪菜が持ってくよ〜」と言う甲高い声が聞こえたけどどうでも良くて無視して歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!