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とはいえ、流石に粗大ごみが散乱している時はそうも言っていられない。山中を探索していると結構不法投棄があり、特に有料回収となったテレビや冷蔵庫などの投棄は未だに減る傾向にはない。まさみさんも流石にこれだけは無視できないらしく、画像を送るとすぐに他の職員を現地によこしてくれる。私はその到着を待ってからまた探索を続けるのだ。
自慢ではないが私は身長も百七十ちょっとあって、日頃から水泳を欠かしていないので筋力には自信があるが、それでも重労働になるであろうと判断された時は男性職員が駆り出され、私はいわゆる蚊帳の外となるのが日常。
今は春。桜の花がその生命の輝きを謳歌し散っていったこの頃は、昨年もそうだったが、今年も公園を見回りに来てみると、これでもかという位のゴミが散乱している。とはいうもののゴミのひとつひとつは小さいものであり、昨年は職員総出でゴミを回収した。
これまでの流れを考えると今年は放置の指令が下されるかもしれない。いや、この公園は市が管理しているのだから流石にそれは無いだろうか。
もし放置という命が下されたら、私は自腹で指定ゴミ袋を用意しなければいけないことになるだろう。だって、そこにゴミがあるのに無視するなんてやっぱり私にはできやしないのだから。
そんな事を考えながら、公園の画像を数枚まさみさんに送信した。後は折り返しの電話を待つだけだ。このゴミたちを個人的に収集したらどれくらいになるんだろう。時間とか金額とか。そんな事を考えていたら早速まさみさんから連絡が入った。
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