27.十年後の予言

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27.十年後の予言

 明日はイースターですね。そう言ってるわたしもイースターってなんのことやらって感じですが、キリスト教の復活祭のこと。  なあんだ、キリスト教の人が少ない日本ではそんなに関係はないなと思ってたらですね、このあいだ行った百円ショップにイースター関連商品がコーナーひとつ展開されていてちょっぴり驚いたわけです。  百円ショップって言っても、今では外国の人や外国にルーツを持つ人だっていっぱいやって来るんだから、それなりに商売になる程度には売れるのかな。  わたしが行った百円ショップではカラフルなタマゴやウサギ関連の商品を見かけた。主にカラフルにあしらったタマゴやウサギを小物や装飾品みたいな商品です。  タマゴやウサギはイースターに欠かせないもののようです。タマゴは生命誕生の象徴で、ウサギもまた子だくさんだから、やっぱり生命誕生の象徴みたいな扱いなのかな。  タマゴとウサギなら百円ショップのグッズに限らず、それなりに商品展開できるだろうし、そうなればめざとい企業もそう遠くないうちに、大々的にイースター関連商品を展開する日がやってくるかもしれない。  考えてみれば日本に最初にクリスマスやハロウィンが入ってきた頃もこんな感じだったのかもしれないね。「クリスマス? そんなのは西洋の祭りだ! 西洋かぶれめ!」みたいな反発を抱いた人もきっといたに違いない。  けど、ハロウィンだってなんだかんだで定着したし、あと十年くらいしたらイースターだって定番の風習みたいなになってるかも。  だから、あと十年ほど経ってイースターが日本に定着した暁には、ウサギの被り物をして街を練り歩く人だとか、今日はイースターだ! と浮かれて、十個くらいまとめて割った生タマゴを入れたジョッキを一気飲みする人が出てくるに違いないと踏んでます。
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