登場

1/1
前へ
/21ページ
次へ

登場

河童のカンカンは、毎日、湖で田畑勇気に語る。 「人生、酒飲んで寝ちまえば何とかなる。」 「カンカンさぁ、僕、小学6年生だけど。」 酒を、カンカンは飲んでいる。 勇気の家の前にはカンカンが住み着いている湖がある。 勇気は、毎晩、生暖かい湖という風呂に入る。 その時間、カンカンも酒を飲みながら月明かりを見つめている。 そこで、勇気とカンカンは出会った。 一年前 勇気は、塾をサボって湖で泳いでいた。 カンカンも、泳いでいて勇気とカンカンは頭をぶつけた。 お互いに見つめて 勇気は、「何だ、河童か。」 かなり勇気はドライな性格なのだ。 驚きもしない。 「おめー、俺が怖くないのか?」 カンカンは、勇気に聞いてきた。 「うん、だって僕の部屋からずっと見てたし。」 「そっか。」 それから、毎晩、話すようになった。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加