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「藤田はなんで大学に行きたかったんだ?」
何度か一緒に働いていて、なんとなく話すようになったフリーランスの高山に聞かれた。
「……みんなと同じになりたかったから。行きたかった大学に行って、春には新しい友達ができて、夏休みに思いっきり遊んで、秋には学園祭を楽しんで、冬はクリスマスでイルミネーションを楽しんで、長い春休みには旅行に行くとか僕も味わいたかったなあって……」
「遊ぶために大学に行きたいなら諦めて正解じゃね?」
「……あ」
咲也は話してみて気が付いた――本当は英語をもっと勉強したくて大学を目指していたんだ。
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