女心はいつまでも

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 次の本に書けそうなネタを拾ったんだが嘘松認定で叩かれたら辛いので先に放流して様子を見ることにする。反応が良かったら次回のコミケで出す。  二〇代男。いわゆるミリオタでたまに日本軍関連の本を出してる。  その関係で、戦中世代の方々によく取材させて頂いているんだけど、だったらひいばあちゃんにも取材してみろ、と親父にアドバイスされ足を運ぶことに。  正直に言えば、気は進まなかった。  俺の父方のひいばあちゃんは、その頃はもうとっくに九〇歳を超えていたんだけど、齢のわりにまだまだ元気で頭もはっきりしていて、ただ、戦中世代らしくめちゃくちゃ行儀に厳しい人だった。そんなわけで正直言うと苦手ではあったんだけど、実はもう一つ苦手な理由があって、まあコミケで本出してるミリオタって時点でお察しなんだが俺は年齢イコール彼女いない歴のバキバキの童貞で、でもひいばあちゃんは、そんな俺の顔を見るたびに「嫁はまだか」とか聞いてきてこれが地味に辛かった。んで、まだと答えると私らの時代は~って、いや見合い婚が当たり前だった時代と比べられてもねと。  とはいえ、まあ当時の話が聞けるならということで顔見せがてらインタビューに向かったのだった。  これは、その時のインタビューにまつわる話だ。  
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