〈Prologue〉
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抜き身のまま、肩に担いだ剣は重く。 頭まで覆われた
外套
(
がいとう
)
は駆ける速度に合わせてはためく。 まだ土地に魔力は満ちていない。 昼間の空は闇に変わり、 どこか遠くから悲鳴が聞こえてくる。 一人が上げた悲鳴は、別の悲鳴に連鎖し。 初めの悲鳴はいつの間にか聞こえなくなっていた。 次から次に、 尋常ではない
慟
(
どう
)
哭
(
こく
)
が街中で混乱を生んでいた。
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