〈Prologue〉

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駆けていた脚を止める。 慎重に次の流れを(うかが)う。 注視していた曲がり角から現れたそれは、 おおよそ東京の街中でみかける生物とは違う。 二本の足で立っているが、 人間とは違って膝の関節が後ろに曲がっている。 青黒い肌に四つの腕。 四つの目玉。 明らかにこの世界には生息していない怪物。 ……『異形の者たち』と呼ばれる存在である。
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