妄想の海

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その風の中心を俺はゆっくり足を進めてみた すると「大丈夫」と声がした 「心配はいらないわ」 「ゆっくり進んできて」 「あなたの選択は間違ってない」 「だから自信を持って」 言葉の通りに俺は進んだ 俺はちょうど就職で大きな会社をけって 小さく細々とやっている会社を選んだところだった 大きな会社に入ればきっと安定安心を手に入れられたかもしれない けれど俺には向いてない気がした それより選んだ方の社長の笑顔が好きで 会社の雰囲気が気持ち良かった 出会う人みなさんが凄く気持ち良い挨拶をしてくれた 途中まだ行くのか? 急に海に落ちたりしないか不安になったが ここまで来たら引き返しても仕方ないとわずかに見える光に向かって歩き続けた
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