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とある一本の桜は、嫌われ者の桜です。 「綺麗に咲かない桜だ」と見下されようが、何度叩かれようが、今日も堂々と立っています。 今年は例年よりも花が美しく、空の一部を鮮やかなピンク色に彩りました。ですが、桜を気に留める者は誰一人いません。 「桜だ」「お花見の季節になったのか」と喜ぶ人すら存在せず、桜はやっぱり除け者扱いでした。 (嗚呼、私を褒める人などいない) それでも今日も、桜は笑顔です。
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