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夏
とある一本の桜は、嫌われ者の桜です。
「醜い桜だな」とため息をつかれようが、何度傷付けられようが、今日も堂々と立っています。
今日は一羽のスズメさんがやって来て、桜の枝に止まりました。桜はスズメさんと仲良くお喋りをしました。
日が暮れると、スズメさんは「じゃあね、また来るチュン!」と言い、どこかへ羽ばたいていきました。
(嗚呼、私を必要とする命に出会えた)
ですから今日も、桜は笑顔です。
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