プロローグ

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しかし、『走れメロス(これ)』はあくまで物語、フィクションだ。 お前らはアニメや漫画では自分を犠牲にしてでも仲間を助けたいという意欲が あるものだ、しかしこの現実ではアニメや漫画とは違う。 自分に価値は勿論あるし、心もやり残したことも沢山あるだろう フィクションは登場人物が死んでも読者、自分には何の危害もない。 そんな登場人物に心なんてあったとしても、それは紙や液晶テレビの中だけの話だ そんなことを真に受けても実際そんな場面に直面しても自分が思っていた考えと 真逆の考えの言動をし、結局虚しく、大量の罪悪感を抱いて泥水を啜って生きる。 ...だが、実際は何も間違っていない。 誰だって死ぬのは怖い、殺されるのは怖い、だから自分は生き残るために 友人を見殺した、俺は自分が生き残れるんだったらどんな行動も起こそうと思う。 だって間違っていない、何も問題はないのだから。
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