サクラ憎し

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そういうと後輩は黙って俯いた。花見の飲み会の参加、不参加を聞いだけなのにとんでもない話を聞いてしまった。  さあっと夜風が通りぬける。まだ開いていない蕾をつけた桜の木の枝が重そうに揺れた。 「というのは嘘です!いやー自分、バラ科の 、桜のアレルギーがあって、そもそもアルコールに弱くて、参加できないのです!ただ参加しないというのは味気ないなと、ちょいと話を盛りました」  私が怖がったのが面白かったのか笑っていた。そんな後輩に安心した。また、歩き始めた時に後輩の足元を向かいから来た自動車の光が照らす。後輩の足が桜の蕾を踏み潰すのが見えた。
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