愛香side

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あの動画の出どころが分かってしまったら…。 全てがおじゃんになる可能性がある。 あたしが今までやってきたことがバレて……。 そこから先は考えたくなかった。 「っ……!」 頭痛がして倒れ込む。 また? またあの最悪の日々に戻るの…? 嫌だよ………。 「そんな心配すんなって。」 その時、そっと後ろから抱きしめられた。 「夜…風。」 夜風の体温が暖かい。 「大丈夫。どうせ、スマホは粉々になるんだから。」 振り向くと、前髪で顔が隠れている夜風が、静かに笑っていた。 「それにさ、俺たちが悪人にならない方法で警察も使ってあのヤクザたちも逮捕してもらうから。」 あたしはびっくりした。 ヤクザというのは、彩綾を犯した人たちで、夜風の知り合い…らしい。 「いいの?……だって、夜風の…とも…だちでしょ?」 夜風が露骨に嫌そうな顔をする。 「友達?あのケダモノがぁ??」 そう言って夜風は髪をかきあげ、肩をすくめた。 「とっとと逮捕されればいいんだよ、あいつらなんて。俺には義理も人情もないから。てかさ、女の子犯して何が楽しいの?ほんと、胸焼けがする。」 嫌悪感を露わにしてそう言った後、夜風は自分のスマホを取り出した。 そして、電話をかける。
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