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あたしの彼女は、ニィッと笑って言った。
「恋人??誰がそんなこと言った?ふふ…バカみたい!」
麗華姫はおかしそうに笑った。
「キスしたくらいであたしの恋人だとでも?バカじゃないの?あたしがあんたと付き合うわけ、ないじゃん。変態野郎。」
あたしの顔が引き攣った。
麗華姫は、それでも天使のような微笑みを浮かべている。
「残念だったね。あたしは、あんたを利用しただけ。あんたは、所詮捨て駒だよ。あたしのおもちゃだったんだよ。」
彼女の美しい顔がだんだん遠ざかっていく。
対照的に、あたしの顔は醜くなっていっているんだろうな。
頬は引き攣って、涙がとどめなく溢れる。
「どう……して…。」
「ああ、そうだ!」
麗華姫が突然あたしのことを見てにっこり微笑む。
「彩綾には、感謝しなきゃねっ!あたしに、自分を偽らなくていいって、教えてくれたのは、彩綾だったね。彩綾がいなかったら、あたし、ずっといい子ぶってたよ。ありがと。」
「あ…あ……。」
髪の毛が強く引っ張られる。
「モタモタしてんじゃねぇよ!」
あたしは麗華姫に手を伸ばす。
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