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「ん……。」
目を開けると、身体中がだるかった。
頭は重いし、身体は硬直して動かないし…。
何より腰のあたりが尋常じゃなく痛い。
「ぐっ……。」
上半身を起こそうとするが、痛みで顔が歪む。
四苦八苦して、屋上の床に転がるあたしの肩に、急に重みがのしかかった。
「いっ…!?」
床に仰向けになってしまったあたしは、目線を上に向けた。
「あ…え…!?なん…で…??」
あたしの視界いっぱいに映ったのは。
「ふふ…、おはよう、清澄彩綾。」
あれだけあたしが痛めつけた相手…。
ぶーちゃんだった。
彼女は、とても邪悪な笑みを浮かべていた。
なんで…?
ぶーちゃんは、こんな顔をしない。
本当に、彼女は、清水愛香なの…?
「どぉ?強姦された気分は?」
ぶーちゃんが喉をクックッと鳴らして笑う。
その表情を見て、ゾッとした。
「彩綾が犯されているところ、ばっちり写真撮ったから。」
彼女がスマホをあたしに見せる。
そこに映っている動画。
見るだけで吐き気がする。
あの痛みが蘇ってくる。
尋常じゃなく、苦しかった瞬間。
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