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ぶーちゃんは、全ての憎しみを込めた目で、あたしを睨む。
「許さないから。地獄に落としてやるから…!」
肩で呼吸を繰り返すぶーちゃんが霞んで見える。
あたしは、静かに呼吸をして、なるがままにされる運命。
何よりも悲しさが勝った。
胸の中には、悲しみ一色だった。
麗華姫に踊らされていたことに気づいてしまった悲しみ。
強姦された悲しみ。
醜い自分に対する悲しみ。
身体中をボロボロにされたことに対する悲しみ。
もう、頭がどうかなってしまいそうだった。
「もう、動画だって流したから。あんたの人生は、終わったんだから!あはははは!!!」
ぶーちゃんが高らかに笑う。
そして、急にハッとしたような顔になる。
「そうそう、彩綾!忘れるところだった!!」
そう言って彼女は、あたしに手を差し出した。
「あの写真、消して?」
は……?
なんのことを言っているんだ、この子は。
写真??そんな…。
「あっ…!」
あたしの口から声が漏れた。
あああ、あれかぁ。
あの、柑奈の家からぶーちゃんが出てくるやつじゃん!!
ふ…ふふ。
まだあるじゃん、ぶーちゃんを追い詰める方法!
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