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陽は7歳、虫好きの少年だ。
昨年のクリスマスにもらったのは虫のお菓子を作るおもちゃで、型にグミ液を流し込んで冷やすとグミの虫が作れるというものだった。
夢中になってなんども作ったが、結構面倒なのでとうとう母が隠してしまった。
がっかりした陽は、それなら本物の虫が食べたいと言い出した。
妹の葉菜は5歳、虫は大の苦手だ。
葉菜はグミの虫でさえ見るのも嫌がっていた。
そんな葉菜の気持ちをまったく気にする様子もなく、陽は毎日あきることなく虫の話をしていた。
図鑑を広げていちいち陽が説明するので、見ていない葉菜の虫の知識もいやでも増えていった。
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