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はじめはそのまま食べていた葉菜だが美味しくなくて挫折しそうになった。
陽は塩漬けにすればいいと連に教わり、葉菜のために毎日漬け続けた。
「葉菜ちゃん、なんかいい匂いがする」
友達にそういわれて、葉菜は心の中でガッツポーズをした。
実際には食べるために持ち歩いていた桜の葉から香りがしていたのだが、とうとうサクラケムシの香りになれたのだと葉菜は喜んだ。
ますます食べる枚数を増やしていった葉菜だが、ある日お腹を押さえて倒れたかと思うと動かなくなった。
救急車で運ばれていく葉菜は真っ青で、陽は怖くなった。
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