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「冬音、また明日ねー!」
「うん、また明日」
夕暮れ時の町の中で、学校帰りの少女達が挨拶を交わした。
空一面美しいオレンジ色に染まり、少女達の周りを照らす。
そして冬音と呼ばれた少女───架宮冬音は、別れた友人達への視線を外し、一人帰路に着いた。
冬音はどこか不安そうな表情を浮かべ、ゆっくりと道を歩く。
家に着いた冬音は、うつむきながら鍵を使ってゆっくり扉を開けた。
「はぁ……………」
冬音は家に入るなりため息をつき、靴を乱暴に脱ぎ捨て足をリビングに進めた。
一体何があったのか。
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