第3の霊 救助の願い

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「それじゃあ……フユも同意してくれたということでぇ……さっそく!瑠璃少年、案内してもらっていい?消界のトビラに」 雪は瑠璃の方にくるっと向きを変えて明るく言う。瑠璃も納得したように頷いた。 「え?消界のトビラってここじゃないの?」 冬音は疑問に思い雪達に聞いた。 ここに消界のトビラがあるのだから、そのままここを通っていけばいい、と冬音は思っていた。 「んー、まあそこからでも行けなくはないけど……さっき、霊によって道が限られてるって話したよね。つまり、消界のトビラも道のように霊によって違うってことなんだ。」 「………なる……ほど?」 「あははっ、あんましよく分かんないよね。消界とか道とかの仕組みって、結構複雑でさー、例えば俺の場合だと主はフユだから、フユの思い入れのある場所に俺の消界のトビラがあるんだ。」 どうやら主の思い入れのある場所に消界のトビラはあるらしい。 そしてその自分の消界のトビラじゃないと入れはするが道を探ることが難しい。確かに、かなり複雑だ。 「ということだから、瑠璃少年の守護霊の消界のトビラに行って、俺がトビラを開けて、そっからは道まで瑠璃少年に案内してもらう。やり方はまあこんな感じ!」 雪はやり方を簡単に説明し、二人に行こうという素振りをした。
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