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「わ、分かった………」
「おう、だけど、今日はもう遅いから行くのは明日だ。明日の10時、校門前に集合。いいな?」
瑠璃はそう念を押し、消界に行くのは明日になった。二人はそれを了承する。
協力するって言ったし、ちゃんと探さないと………!
冬音は心の中でそう考え、覚悟を決めた。
◇◇◇◇
翌日の午前10時。
冬音と雪は約束通り校門の前に立ち、瑠璃を待っていた。
「…………フユ、大丈夫?」
雪は突然冬音の顔を覗き込み、声をかけた。
「な、何が」
「消界のことだよ、昨日はああ言ったけど、何せ霊がたくさんいるから……ちょっと怖くないかなって」
どうやら昨日は普通に脅していたが一応心配はしてくれたらしい。少しだけ眉が下がっている。
「………大丈夫だよ、怖くないわけじゃないけど、私だって同じ境遇の人間として瑠璃くんを助けたいし。」
「……………そっか」
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