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冬音の返答に雪は優しい笑みを浮かべていた。何故かは分からないが。
すると、校門の横の方から走る足音が近づいてきた。
「ごめん!ちょっと待たせたよね?」
足音の主は瑠璃だ。
制服ではない瑠璃を見るのは初めてだが、顔も相まって普段より一層魅力的に見える。
しかし、冬音はそっち系に疎いので特に何も言わなかった。
「ううん、そんな待ってないよ。」
「やっほー、瑠璃少年。」
二人が挨拶を済ますと瑠璃は今来た方向にくるっと向きを変え、二人を見た。
「来たのにまた戻るって変な感じだけど…………、早速案内するね」
そこからは瑠璃に着いていった。
瑠璃の家は案外町の外れにあるらしい。
周りに気を遣うことなく霊と接触出来るからいいと本人は言っているが。
しばらく歩いていると、少しだけ目立った屋根が冬音お雪の視界に入った。
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