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「あっ、あの屋根見える?」
それを察したかのように瑠璃は屋根に向かって指を指した。
冬音はまさかと思った。
だんだんとその家に向かって近づいていく。
「ほら!ここが俺の家!」
見事な大豪邸だった。
洋風な造りで、遠目からだったら大きな屋敷だ。まさか町の外れにこんな家(?)があったとは。冬音と雪がその大豪邸さに圧倒されていると、瑠璃が手招きをした。
「おーい、こっちこっち、裏庭の奥にあるんだ。」
屋敷の隣には当たり前のように噴水がある。
そこを抜けて、家の裏に入った。
綺麗な緑が生い茂る庭園が広がっている。
もう返す言葉もない。
そして、瑠璃は慣れたように庭園の端の茂みに入っていった。二人もついていく。
茂みの中は何回も通られているのか道みたいなものができていて、歩きやすかった。
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