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《何かに、つけられている気がする》
冬音は顔をベッドに沈めながら考えた。
違和感があったのは今朝からだ。
起床したときから薄く気配を感じていた。
それは登校、授業と時間が経っていくにつれて大きくなっていった。
下校中だって何度も感じた。
今ですらすぐ横にいるように思える。
もしかして──────
幽霊?
そう思った瞬間、いやいやと心の中で否定する。
自分は霊感なんてないし、そもそも霊がいるなんて信じてない。
あるとしてもストーカーが妥当だろう。
きっと疲れているんだ、気配を感じるのも、幽霊と考えてしまうのも。
冬音は自分にそう言い聞かせた。
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