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「はー」
冬音は再度ため息をつく。
そして一旦落ち着くためにさっき冷から貰ったお菓子を食べようと考え、どことなく重い体を起こして机に目を向けた。
瞬間、冬音は目を見開いた。
冬音の視線の先───机の横に、お菓子を
ジーッと見つめている──────
少年がいた。
「い、いやああああああぁぁぁ!!!!」
冬音は数秒固まった直後、絶叫した。
そうなるのは当たり前だ。
見知らぬ少年が部屋にいるのだから。
「うわああああぁぁぁ!!」
少年の方も何故か驚いて叫んだ。
「何!?誰!?不審者!!」
冬音はとにかく混乱し、状況が理解出来なかった。
黒髪の短髪に、キッチリとした白の服を着ていて胸には綺麗な青色の宝石が埋め込まれているネックレスを下げている。
身長は冬音よりちょっとだけ高い。
そんな少年のことなんて知りもしないし、そもそもどうやって部屋に入ってきたのか。
今日一日の気配はやはりこのストーカーだったのか。
色々なことを考えると、余計頭が混乱した。
冬音がザザザッと後ずさりする。
だが、少年は逆に冬音の方に近づいてきた。
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