エピソード12.

10/11
2493人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
結局その辺を歩き回って股間の熱を覚まし、コンビニで他の買い物に紛れて目当てのものを手に入れた。 「…おかえり!」 笑顔で迎えてくれる里沙に、まずは落ち着いて俺の気持ちを伝えるつもりが、生唾ごっくんで近寄ってしまう…。 「…龍の方にも連絡来た?ずいぶん急だね…?」 「は?何が?」 近づいてくる俺を爽やかな顔で見上げるあたり…里沙の平常運転を感じ、男の性の悲しさを感じる…。 「森田先生が東京に来るらしいよ」 「…は?いつ?」 「今日だって。お昼から集まるって、連絡が…」 森田先生は俺と里沙の中学時代の恩師で、3年間の担任だった。 そして里沙が所属していたバドミントン部と、俺が入っていたバスケ部両方の顧問をしていた先生で、俺も里沙もとてもお世話になった。 俺たちが卒業したあと、地方に移ってしまい、再会するのは10年ぶりになる。 …森田先生が来るんじゃ…さすがに会いに行きたいが…昼からって…! これからやっっっと里沙を抱けると思ったのに…。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!