四章 最強の夫婦

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マティルダが手を振り下ろした瞬間、ドンッという音と共に地面が大きく揺れた。 暗闇の中に一瞬だけ眩い光が周囲を包み込んだ。 ドンッと大きな音と共に巻き起こる暴風に木が大きくしなった。 風が収まると地面には大穴が空いている。 その真ん中の地面が残った場所に三人がガタガタと震えながら身を寄せあっている。 住んでいる場所を壊したくなかったし花畑をこれ以上傷つけなかったため加減はしたが、やはりマティルダの魔法の威力は凄まじいようだ。 狙いもコントロールもバッチリである。 溜まっていたものを吐き出したせいかマティルダの気分はスッキリとしていた。 ポキポキと指を鳴らしながら、次の手を考えていた時だった。 「──マティルダ!」 「ベンジャミン様……!?」 ベンジャミンが焦った様子でこちらに向かってくる。 空中から降りてきたベンジャミンが仮面を取るとマティルダを守るようにして震える腕で抱きしめた。 汗が滲み焦った表情を浮かべていたベンジャミンは叫ぶようにして言った。 「一人にしてごめん!マティルダ、大丈夫!?怪我はっ……!アイツらに何かされたのっ!?」
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