三章 崩壊するハッピーエンド

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すぐに数百人の捜索隊が出された。 丸一日の捜索の後、ローリーの元に届いた知らせは最悪なものだった。 「ガルボルグ邸の近くの森の中を捜索していたのですが崖の近くで、この靴が……」 「これは、まさか……!」 「ガルボルグ公爵に確認してみなければわかりませんが、恐らく……マティルダ様のものかと思われます」 「そんな……マティルダはもうっ」 崖に靴が落ちていて、マティルダはいないとなれば間違いなく……。 (マティルダは、もういないということか……!?) ローリーの顔は青ざめていき、力なくソファに座り込んでいた。 両手で顔を覆う。これから自分がどうなってしまうのか考えるだけで恐ろしい。 そして騎士達に父への報告を頼んだ。 そこからローリーは地獄を味わうことになった。 ガルボルグ公爵はマティルダの現状を聞いて、怒り狂っていた。 あれだけ厳しく当たっていても、マティルダは可愛い存在だったのだろう。 そしてガルボルグ公爵家の協力が得られなくなったことで、城や町から明かりが消えた。 なんとか火で明かりをつけてはいたが、魔導具を使えなくなり不自由を強いられて、民達はもちろん反発した。
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