四章 最強の夫婦

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ベンジャミンのサラサラとしたパープルグレーの髪をサラサラと撫でながら考えていた。 そしてこの状態のベンジャミンを見てあることが思い浮かぶ。 (……もしかして、愛情不足!?) 会社で働くママ達が言っていた言葉を今になって思い出す。 やはり忙しくて時間を取れないと子供は愛情不足になり、いつもと違った行動を取ったり、落ち込んで思い悩むことあると……。 マティルダはいつもとは違う行動を取り、マティルダに甘えているように体を寄せるベンジャミンを見てゴクリと唾を飲み込んだ。 (やはりベンジャミン様の元気がない……ということは愛情不足なんだわ!やっぱりわたくしがベンジャミン様の名前を愛称で呼ばなかったり、一緒に寝なかったりしたから落ち込んでいるのかしら。このまま放置していたら、わたくしの方が愛想を尽かされてしまうということでは……!?) 前まではベンジャミンに迷惑をかけないようにと思っていたが、今はベンジャミンと一緒にここにいたいと思う自分がいる。 (こ、このままだとベンジャミン様を悲しませてしまうわ。恥ずかしがっていてばかりじゃダメよね……!ここは、わたくしが少しは積極的にならないと!)
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