四章 最強の夫婦

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右も左もわからない他国では言葉も通じないどころかベンジャミンがいなければコミュニケーションも取れはしない。 だからこそ同行を許可されているのかもしれかいが、これではサプライズのプレゼントができそうにないからだ。 お金も大量にあるが、それは全てベンジャミンのものだ。 マティルダには幸い、ローリーの誕生日パーティーでつけていたイヤリングとネックレスには宝石がたくさんついている。 それを売ったお金でベンジャミンにサプライズでプレゼントを贈りたいと計画を立てていた。 そしてブルカリック王国の宝石店にベンジャミンに似合いそうな懐中時計があることを思い出したマティルダは、ブルカリック王国に行きたいと頼んでいたのだが……。 「……絶対にだめ」 ベンジャミンは断固拒否である。 凄まじい圧に耐えながら、なんとかベンジャミンを説得すること数日。 新しい下着を買いたいという、もっともらしい理由をつけることにより、マティルダはベンジャミンと共にブルカリック王国の城下町に来ることに成功した。
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