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この年齢になれば、大抵の令嬢達には婚約者がいる。
仲睦まじげな話を聞くたびに「どうすれば仲良くなれるのか」「よく思ってもらうためにはどう動けばいいのか」を聞いていた。
しかし、実践してみたところでローリーとの関係は良くなりもしなければ反応も変わらない。
マティルダとローリーが不仲なことを知っている令嬢達は、懸命にサポートしてくれたが今まで成果を上げることはできなかった。
折角、頑張ってくれている令嬢達には申し訳ない気分でいっぱいだった。
「どうしてローリー殿下はこんなに冷たいのかしら」
「マティルダ様はこんなに頑張っていらっしゃるのに……」
「そうよ!マティルダ様はいつも努力しているもの」
「確かにローリー殿下は誰に対してもそうだけれど、マティルダ様は……」
「皆様、ありがとう。わたくしがまだまだなのよ。でも、卒業パーティーまでにはもっと仲良くなれるように頑張らないと」
卒業パーティーで行われるマティルダの断罪。
それまで二年の猶予が与えられている。
それまでヒロインは光魔法の訓練をしたり、攻略対象者達と様々なイベントをクリアしつつ愛を育んでいく。
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