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(な、なんで……?)
しかし歩き続けたせいか足が痛んでヒリヒリとしていた。
その場に座り込んだ。分厚いドレスがクッションとなり丁度いい。
枝や葉で引っかかったのか、肌や足の裏、ドレスもボロボロだった。
何度も無意識に重たい溜息が漏れる。
しかし青々と広がる空を見上げていると悩みなんてどうでもよくなるような気がした。
暫くは何も考えずにその場に座っていたが、風がビュービューと吹き荒れており寒さを感じて立ち上がった。
「これからどうすればいいんだろう……」
そう呟いても誰も答えてはくれない。
いつのまにか周囲は薄暗くなっていく。
ずっとここにいても仕方ないと立ち上がって汚れたドレスを払いつつ、あることに気づく。
(アクセサリーはいいとしても、こんなに汚れてしまう前に町でドレスを売ればよかった……!最悪だわ)
今になって残る後悔……マティルダは肩を落とした。
沈んでいく太陽と同じように気分も落ちていく。
「はぁ……」
ため息が冷たい空気に消えていく。
(とりあえずは寝るところの確保かしら。娼館……は自信ないわ。今晩は教会に身を寄せて今後のことを考えましょう)
マティルダは鼻水と涙を乱暴に拭った。
───そんな時だった。
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