二章 元悪役令嬢、新婚(監禁)生活スタートです!

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「ふふっ、子供ではないのですから大人しく待っています」 マティルダが口元に手を当てて笑いながら言うと、ベンジャミンは嬉しそうに笑みを溢した後に跪いて、手の甲に唇を寄せた。 「マティルダ、大好きだよ」 「あ、ありがとうございます……!」 ベンジャミンの甘いセリフは日毎に増していくような気がした。 (わたくし、なぜこんなに甘やかされているの!?) 気になったマティルダはベンジャミンに「ベンジャミン様はわたくしのことが好きなのですか?」とストレートに聞いてみると「うん。僕はマティルダが好きだ」と普通に答えが返ってきたことに驚いていた。 それを皮切りにベンジャミンは毎日、マティルダに甘い台詞を囁いてくるようになった。 「ねぇ、マティルダ」 「なんでしょうか?」 「今度から唇にキスしてもいい?」 「えっ……!?」 「ダメ?」 「ダメというか、なんというか……こ、心の準備がっ!」 「わかった。マティルダがちゃんと僕のことを好きになってくれるまで待つから」 「~~~っ!?!?」
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