666人が本棚に入れています
本棚に追加
『ベンジャミンが〝僕がいない間に守ってほしい〟なんていうから、どんなか弱い女かと思ったら、こんなに強くてたくましい子を守る必要なんてないのにね』
「ベンジャミン様、少し過保護よね」
『あんたって、ある意味大物よね……』
「???」
『これだけされたら普通、助けてとか言いそうなものだし、アタシだってアンタが嫌がっていたら、さすがに止めようと思っていたけど……必要なさそうよね』
「どういうこと?」
『窮屈じゃないの?こんな生活』
「それはそうだけど……でもベンジャミン様にこれだけのことしてもらって、心配もかけたくないじゃない?」
『あー……はいはい。これ以上は耐えられないと思ったらちゃんとアタシに言いなさいよ』
「……?わかったわ!」
『そろそろちょうだい。お腹ペコペコなのよ』
マティルダは右手に思いきり力を込めたバチバチと電気を出してトニトルスに与える。
最初はトニトルスに電源を与えることに戸惑いはあったが、今はパワー全開だ。
毎日、城で魔力を放出していくことに慣れすぎていて、溜めっぱなしでいることにウズウズしていた。
トニトルスはそれを解消してくれるのとベンジャミンがいない間に話し相手になってくれる。
最初のコメントを投稿しよう!